私はクレマチス400種以上を中心に多数の木や植物を育てています。
これまで色々な薬を試してきました。(本業が医師なので、薬関係は強いです)
その中で今現在使用しており費用対効果が優れていると思われる薬剤や肥料を紹介しています。
▶ナメクジの薬
▶ダンゴムシ対策の薬
▶アリ対策の薬
▶スプレー薬剤(小範囲 一部の花など)
▶各種希釈性殺虫剤・抗菌剤(広範囲 庭全体用)
▶展着剤(希釈性のものを使用するときに必要)
▶肥料(液肥・元肥・置き肥)
<概要>住友化学園芸から出ているナメクジ対策の薬です。ナメクジ・カタツムリを誘いだし、食べさせて退治するという誘引殺虫剤。クモにも効果あり。
<使用感>青い粒状の小粒で匂いも気にならないので撒きやすいです。
一度大量にナメクジやカタツムリが庭に発生した年があり、それから毎年定期的に使用しています。
凄い効き目で、薬剤散布で一気にいなくなりました。夕方まけば本当に一晩で効果が分かります。
カタツムリにもよく効きます。私の場合は、庭にナメクジやカタツムリの痕跡を見つけると、庭全体に撒きます。(そこだけ撒いても場所を移動されるので)1-2か月くらい効果が続きますので、散布範囲にもよりますが、1袋買ったら長期間もつと思います。手放せない商品のひとつです。本当に助かっています。
ナメクジやカタツムリの被害で困っている方にはお勧めです。
<概要>ダンゴムシ・ネキリムシ退治に効果がある薬剤。直接撒く。
<使用感>ダンゴムシは落ち葉などを食べて分解してくれる益虫でもあるので、多少発生していても私は放置しています。
時々大量発生することがあり、そうなると生きている葉や花なども食べてしまいます。
大量発生したときだけこの薬剤を使用します。撒くと次の日にはほとんどいなくなります。予防的には散布しません。
<概要>
連鎖殺虫成分で巣ごと退治、アリの行列や巣、庭木や鉢まわりにまくだけ
液体成分で植物にかかっても安心、日本芝にも使える
<使用感>
液体のため使いやすいです。アリの巣にいるアリに液体をかけるだけで連鎖的に感染させ、巣の中を全滅させるそうです。
効果は抜群で、撒いたらアリが全滅します。ヒアリにも効くようです。
植物の根元にアリの巣がある場合のみこれを使用します。それ以外の場合はアリの巣があっても放ってます。
2L入っており、2年前に購入しましたが、まだ残っています。かなりコスパが高い商品です。普通の家庭用では1LでもOKかと思います。
フマキラー カダン アリ用 殺虫剤 液剤 アリ全滅シャワー 1L
フマキラー カダン アリ用 殺虫剤 液剤 アリ全滅シャワー 2L
<概要>殺虫剤オルトラン+スミチオン+殺菌剤のサプロールの混合されている薬
基本はアブラムシなど虫に対する薬剤ですが、サプロールという抗菌剤も入っており、うどん粉病にも効果があります。
あまり知られていませんが、サプロールはバラなどの黒星病にも効果があります。
<使用方法>
万能な薬剤で、いつも3-4本購入し、色々なところに置いています。
アブラムシやイモムシなどへの効き目も良く、助かっています。
私は、うどん粉病に対しては、見つけ次第まずはオルトランをスプレーしています。(広範囲なら後述の希釈性の薬剤を初めから撒きます)
次の日もまた同じところにオルトランスプレーを撒きます。2日連続でスプレーすると大体の場合はそれで治療できます。
<概要>住友化学からでている殺虫+抗菌剤 うどん粉病にも効果あり。バラの黒星病にも効果あり。
有効成分:殺虫剤のクロチアニジン・フェンプロパトリン、抗菌剤のメパニピリム
<使用法>
オルトランと同じような使い方です。うどん粉病に関しては薬剤のローテーションが必要なため時々これも使用。特にバラの黒星病にはこちらを使用することが多いです。頻度はオルトランスプレー4回に対してベニカ×ファインスプレー1回という感じで使用しています。
小さな虫(アブラムシ、コガネムシ幼虫、チャドクガなど)の殺虫剤
上のスプレーの希釈版、広範囲に定期的に散布するときに使用(水1Lで2ml使用)
うどん粉病や黒星病などが発生しない庭ならこれだけで十分です。
殺虫剤 GFオルトラン液剤 100ml 浸透移行性
うどん粉病対策に3種類の薬剤を使用 下に書いてある方法のようにローテーションして使用しています。
(写真はモレスタンですが、現在ネットで購入しにくいので、サプロールを使用しています)
殺菌剤 GFベンレート水和剤 0.5g×6
殺菌剤 GFベンレート水和剤 2g×6
(ベンレートは2g製品の方がコスパがいいです)
殺菌剤 STサプロール乳剤 30ml
殺菌剤STサプロール乳剤 100ml
殺菌剤 STダコニール1000 30ml
殺菌剤 STダコニール1000 100ml
☆STダコニール1000は普通の庭なら30mlで十分です
☆シンダイン 500ml(上記の希釈液に毎回使用、薬剤効果を長持ちさせる)
これがなかったら2週間 入れると1か月半くらいまで薬の効果がもちます。2か月は持たない印象です。
普通の庭なら500mlあれば5年くらいもちます
農薬(展着剤)シンダイン 500ml
A. 水5L+オルトラン10ml+ベンレート2g1袋+展着剤1ml(計約300円)
B. 水5L+オルトラン10ml+サプロール5ml+展着剤1ml(計約270円)
C. 水1L+STダコニール1000 1ml(計約160円)
例)4月1日A投与、5月1日B投与、6月1日A投与 あとは秋に1回A使用
Cはうどん粉病が強いときに適宜使用
<注>上のベンレートの写真は1袋0.5gの製品のものです。1袋2gのものもあり、そちらの方がコスパがいいのでお勧めです。
写真ではモレスタンが写っていますが、今はネットでは購入できないのでサプロールを勧めています。
家庭用の場合、ダコニールは30mlで充分だと思います。
白絹病の予防薬です。白絹病に対する有効な薬剤はありません。もともとはうどんこ病、灰色かび病、菌核病の薬です。
白絹病になってしまったら、汚染された土を除去し、新しい土と周囲の土にこの薬を混ぜ込みます。
そうすると同じ場所に再発はしにくくなります。
また、毎年白絹病が出やすい場所があるなら、夏前に予防的に散布することで発生を防げます。
水2Lに薬1mlの割合で使用
ネコブセンチュウやネグサレセンチュウに対する薬です。
ネコブセンチュウには効果がないという話もききますが、私の使用した感じではネコブセンチュウにも結構効果があります。
1m2(1×1m)で2g(小さじ半分)使用して混ぜ込みます
<概要>
有名な液体肥料 窒素:リン酸:カリウム 6:10:5とリン酸成分が大目に配合されているため、花を咲かせたい植物には最適。
微量元素やビタミンも入っており、花の総合栄養剤といった感じです。
私は液体肥料はこれ1本しか使用していないです。花が咲く時期は2週間に1回の頻度くらいが目安です。
私は年に2回くらいしかあげられていないです(庭の植物さんごめんなさい)
どこのホームセンターでも購入できます。
まとめ買いの制約がつきますが、アマゾンにお買い得なものがあるので、載せておきます。
ハイポネックスジャパン 液体肥料 ハイポネックス原液 450ml (2個以上)
ハイポネックスジャパン 液体肥料 ハイポネックス原液 800ml (3個以上)
<概要> 上のハイポネックスと同じ会社の固形肥料です。元肥で使用します。2年くらいもつみたいです。
窒素:リン酸:カリウム 6:40:6とリン酸成分が非常に多く含まれているため、花が多い植物に有効です。
土に混ぜ込む元肥用で、土の上に撒くような置き肥では効果がありませんので注意してください。
根から出る根酸に反応して栄養分が溶け出すため、肥料過多になりにくいのが特徴です。出来るだけ苗から遠いところに混ぜ込んでください。
リン酸成分が多いですが、植物にリン酸過剰症はないため、安心して施肥できます。
<概要> 1㎝くらいの大きさの緩効性固形肥料。無臭で使用しやすい。ゆっくり溶けるので植物を痛めない。IB肥料で安心。
鉢や地植えの時の置き肥・追肥用に使用しています。窒素:リン酸:カリウム 10:10:10と少し濃度は高めですが、ゆっくり溶けるので安心です。
肥料を置くときは出来るだけ茎やツルから話して端の方に置いてください。
IB肥料:イソブチルアルデヒド縮合尿素を含む肥料の総称で、非常にゆっくり溶ける性質を持っています。(肥料の溶解速度が早ければ一気に土中の窒素濃度が上がり、様々な病気が発生しやすくなります)
私は医師で、植物が病気にならないように人一倍気をつけるので、IB肥料を好んで使用しています。