左がクレマチス柿生、右がクレマチス美佐世
日本のカザグルマ、中国のラヌギノーサをもとに作出された大輪グループ
読んで字のごとく、大輪系の中で早咲きのもの
英国などの他の作出国と気候や環境が違うため、早咲き大輪系でも開花時期が遅いクレマチスもある
クレマチスの品種の中で一番花が大きく華やかなグループで遠くからでもよく目立つ
「これぞクレマチス」というような品種が多い
開花時期は4月初旬から5月上旬にかけて(温暖地域)
以前の分類ではパテンス系、ラヌギノーサ系、パテンス&ラヌギノーサ系などに分類されていたグループ
半分が旧枝咲き、もう半分が新旧枝咲き
剣弁花も他のグループより多く、一期咲きの品種が多い
近年は四季咲き性の強い品種も作出されている
一重咲き(326種)と八重咲き(半八重咲き含む、86種)に大別される
花色は紫(172種)・ピンク(106種)・白(86種)・赤(28種) 紫系統が一番多い
他の系統より覆輪花(20種)・筋入り(99種)花も多い
剪定方法は大半がグループ2(385種)、一部グループ3(8種)
左がクレマチス ジャックマニー、右がクレマチス ガイディング プロミス
1863年イギリスのジョージ ジャックマンによって作出されたジャックマニーやラヌギノーサをもとに作出された大輪グループ
最近は様々な系統の交配がさなれている
読んで字のごとく、大輪系の中で遅咲きのもの
大輪系とはありますが、7割ほどは中輪です
英国などの他の作出国と気候や環境が違うため、遅咲き大輪系でも開花時期が早いクレマチスもある
中大輪でつるの節々から花が咲く多花性のクレマチスが多い
開花時期は4月下旬~5月下旬(温暖地域)
以前の分類ではジャックマニー系、ラヌギノーサ系などに分類されていた
遅咲き大輪系の八重咲き・白花は少ない
一重咲き(125種)と八重咲き(半八重咲き含む、4種) ほとんど一重咲き
花色は紫(68種)・ピンク(24種)・赤(17種)・白(13種) 紫系統が一番多く、白花が少ない
覆輪花(8種)・筋入り(25種)
新旧枝咲き(112種)、新枝咲き(11種)、旧枝咲き(5種) ほとんど新旧枝咲き
剪定方法は大半がグループ3(100種)、残りがグループ2(27種)
左 モンタナ ルーベンス、右 モンタナ 雪の華
原種モンタナは中国、台湾、ヒマラヤからパキスタン北部の高山地帯に自生している。
4弁の白または淡いピンクの早咲き品種、八重咲き品種もある
どの品種も花付きが抜群で、大株になれば非常に見ごたえがあり花一面となる
温暖地域では開花が4月初旬から下旬ごろ(温暖地域)
品種により2-3週間のずれがあり、モンタナ系でも早咲き、遅咲きがある
葉は緑葉と銅葉の2種類
原種が高山自生のため高温多湿に弱い
当地(兵庫県姫路市)では地植え、日照時間が長い場所では夏越しできない場合が多い。
植え場所を工夫しないと夏越し出来ても2-3年で枯れることが多い
温暖地域で寿命を長くするには、
①夏前にその年に伸びたつるを半分剪定、
②枝数を減らす、できるだけ涼しい環境を作る(株元は日陰が理想)、
③周囲の地面より土を盛り上げて高植えする、
④パーライトやバーミキュライト、軽石などを多めに使い、水はけのよい土壌をつくる、
⑤株元に石などをおき地温の上昇を抑制させる、
などです。
暑さに弱い 樹勢が強く、ツルが4-6m伸びる品種が多い
一重咲き(28種)と八重咲き(半八重咲き含む、12種) 一重咲きが多い
花色はピンク(25種)・白(15種) ピンク系統の方が若干多い
全て旧枝咲き、剪定はグループ1の無剪定(花がらつむ程度)
左 テッセン、右 フォンドメモリーズ
RHSの分類にはないが、テッセンやフロリダの形質を受け継いでいる系統
当サイトでは独立して分類している
テッセン系統ともいわれている
新旧両枝咲きで節々に花をつける多花性の品種が多い
開花日は4月下旬から5月下旬にかけて(温暖地域)
寒さに弱い一面を持つが、生育旺盛で育てやすい系統
温暖化の影響で夏の酷暑が強いため、温暖地域では暑さ対策もしたほうがいいと思われる
近年人気の系統であり、新しい品種が続々作出されてきている。
暑さ・寒さに比較的弱い
立枯れしやすい
花を節々につける品種が多い
赤花が少ない
一重咲き(38種)と八重咲き(半八重咲き含む、11種)一重咲きが多い
花色は紫(24種)・白(16種)・ピンク(12種)・赤(4種)・と紫系統が一番多く、赤花が少ない
覆輪花(5種)・筋入り(8種)
フロリダ系の覆輪花はフォンドメモリーズや響、ユートピアのように美しいものが多い
新旧枝咲き(45種)、新枝咲き(2種)、旧枝咲き(1種) ほとんど新旧枝咲き
剪定方法はグループ2(27種)、グループ3(22種)とほぼ半々
左 原種インテグリフォリア、右 キャッツアイ
中央~東部ヨーロッパ、南ロシア~中央アジア、西アジア原産のインテグリフォリアを交配元としている園芸品種
木立性または半木立性で、5月から6月頃に開花する小中輪品種
四季咲き性で春伸びた蔓に下向き、上向きなどの小輪を咲かせる
比較的耐暑性があり、とても丈夫で育てやすい
冬は地上部が枯れ、翌年は株元から新芽が伸びて開花する「新枝咲き」
草立ちまたは半ツル性で伸びがよいので支柱などに誘引する必要あり
夏に強い、全て強剪定
木立性、半木立性
一重咲き(63種)とチューリップ咲き(10種)、壺咲き(3種)、八重咲き(半八重咲き含む、0種)
花色は紫(45種)・ピンク(18種)・白(6種)・赤(なし) 紫系統が一番多く、赤花はない
覆輪花(1種)・筋入り(4種)
全例新枝咲き、剪定方法はグループ3
左 原種ビチセラ、右 エミリアプラター
原種ビチセラが交配親になっている品種、またはその血統をひいており、ビチセラの性質を受け継いでいる品種
中輪サイズの花を沢山咲かせる四季咲き性の強い系統
暑さに強く生育旺盛
花が少なくなってきたら2~3節残して短く切り戻す「強剪定」を行うと、2ヶ月ほどで再び伸びてたくさん咲く
冬も株元の充実した芽を2~3節残して「強剪定」すると、翌春は株元から芽吹き、花を咲かせる
夏に強い、全て強剪定
八重咲き・白花は少ない
一重咲き(94種)とチューリップ咲き(5種)、八重咲き(半八重咲き含む、4種)
花色は紫(51種)・ピンク(20種)・赤(19種)・白(12種) 紫系統が一番多く、白花は少ない
覆輪花(10種)・筋入り(10種)
全例新枝咲き、剪定方法はグループ3
左 原種テキセンシス、 右プリンセスダイアナ
テキセンシス系は、アメリカのテキサス州からメキシコにかけて自生している、写真のテキセンシスと園芸品種を交配親とした系統
花はチューリップ型のものが多く、夏の暑さにも負けず次々咲かせていく。
ツルの伸びが旺盛な品種が多く、2m以上つるを伸ばさないと花が咲かない品種も多い
花が少なくなってきたら2~3節残して短く切り戻す「強剪定」を行うと、2ヶ月ほどで再び伸びてたくさん咲きます
冬は地上部が枯れてなっくなるが、翌春は株元から芽吹き、花を咲かせる
温暖地域では地上部の枝は枯れず、そこから新芽がでることもある
夏に強い、全て強剪定、チューリップ型の花が多い
チューリップ咲き(17種)、壺咲き(1種)
花色はピンク(10種)・赤(6種)・白(3種) ピンクが多い
バイカラーの品種が6種ある、ピンク+白が多い
全例新枝咲き、剪定方法はグループ3
左 アナベラ、右 ソネット
ヴィオルナ系はテキセンシス原種やアメリカ東部自生のヴィオルナをもとに作出された壺型のクレマチス
四季咲き性で、春に株元から伸びた蔓に花をつけます
海外に比べ日本で特に人気がある
挿し木もできる品種はあるのだが非常に難しく、原種系統に至ってはほぼ不可能と言われ、実生に頼っている農家もある
実生苗の場合は、本来の品種とは少し色味が違って花が咲く
栽培環境や、気候によっても色味がかわるため、実生苗か本来の品種かの区別は困難
一般的にクレマチスの実生苗の花は、園芸品種ではない
うどん粉病にかかりやすいため、予防が必要
最近はうどん粉病に強いヴィオルナ系クレマチスも作出されている(はなせきぐち作出:貴婦人のたしなみ、ティンクルピンクなど)
冬は地上部が枯れてなっくなるが、翌春は株元から芽吹き、花を咲かせる
夏に強い、全て強剪定 壺型の花が多い
うどん粉病が多い
品種によるが、挿し木が成功しにくい
壺咲き(56種)、チューリップ咲き(1種)
花色は紫(25種)・ピンク(26種)・赤(7種)・白(6種) 紫・ピンク系統が多く、赤・白花は少ない
バイカラーの品種も多い
全例新枝咲き、剪定方法はグループ3
左 アーマンディ原種、右 アップルブロッサム
常緑で生育旺盛、香りもいい品種が多いグループ
沖縄や北海道以外で生育可能
つるの伸びが強い(5-8m)ため、庭植え向き
自生地は中国南部・西部、ミャンマー、ベトナム
人気品種のアップルブロッサムは、甘い芳香性のあるピンクの小輪が株を覆いつくすほど咲く
暑さにも寒さにもそれほど強くないため、対策は必要
特に近年の温暖化の影響で、温暖地域でも夏の酷暑で枯れる場合がある
左 フォステリー原種、右 カートマニー ジョー
原産地はニュージーランド
オセアニア系やニュージーランド系ともいわれている
白と緑の小さな花が株を覆いつくすように咲く
小型な株も多く、鉢植えに向いている品種も多い
成長はゆっくりでつるもあまり伸ばさないものが多い
多湿を嫌うため、水はけがいい土壌で生育した方がいい
寒さには比較的弱いため、寒冷地では防寒が必要
上記のため鉢植えで管理している方が多いが、当地ではカートマニー ジョーを地植えで管理している。
左 マクロペタラ メイドレルホール、右 マクロペタラ マークハムズピンク
ヨーロッパ・中国・ロシア・アメリカ・カナダ・日本に自生するグループ
マクロペタラ系ともいわれている
繊細な花色の品種が多く、和紙のような質感の花弁が魅力的
高山性で暑さに弱い
水はけのいい土壌で生育した方がいい
弱剪定でも2番花が咲くこともあるが、温暖地の場合、株が若い場合は株が弱るため花は咲かさない方がいい
一重咲きと八重咲がある
左 原種センニンソウ、右 アロマティカ
日本原産のセンニンソウの仲間
日本が自生地だけあり暑さにも寒さにも強く育てやすい
夏から秋口にかけて株いっぱいに小さい十字型の花をつける
香りも強い
左 原種ヘラクレイフォリア、右 ミセス・ロバート・ブライトン
日本自生のクサボタンの仲間
ヒヤシンス形の花をつけ、木立性 支柱でサポートが必要
左 原種ヴィタルバ、 右 サマースノー
日本自生のボタンヅルの仲間
白い小さいな花を次々に咲かせる
夏に咲き、丈夫な系統
左 原種タングチカ、右 タングチカ アニータ
原種タングチカやオリエンタリス、チベタナは中国やチベット、中東やロシアの高山に自生している
クレマチスの中では珍しく黄色い花が咲く
高山性であるが、耐暑性はまずまずある
加湿はきらうため、風通しよく、水はけのいい管理が必要
暖地では夏越しが難しく、鉢管理の方が無難
左 原種シルホサ、右 日枝
原種シルホサは地中海沿岸から小アジアに自生
秋に満開に咲き、その後は春までぽつぽつ咲くクレマチス
花が少なくなる季節に咲く貴重な品種
夏は休眠する